★4 おすすめ ゲームレビュー

ニーアレプリカント ver.1.22474487139... レビュー 感情移入度の高さと世界観の壮大さが魅力

ちゃんぬだるく

Twitchにてゲーム配信をしています。同じゲームをずっとやるよりか、いろんなゲームを一通りクリアしていくのが好きです。

個人的評価
クリア時間68時間 ※全エンディング制覇
プレイ時間68時間
発売日2021年4月22日
対応機種PS4,Xbox One,Steam
プレイ機種Steam
開発元Square Enix, Toylogic Inc.
発売元Square Enix
個人的ジャンル世界観没入アクションRPG


ゲームの特徴

本作は壮大な世界観、各キャラクターの繊細な描写、複数のエンディングが魅力だ。鬱展開な部分はあるが、それぞれのキャラクターの思いがプレイヤーに伝わってくるような表現が多彩。
特に、最終エンドでもあるEエンドだが何度か周回しなければいけないハードルはあるものの見に行く価値はある。ただ、配信や投稿に注意が必要なので共有についてはご自身で規約を調べてほしい。
ゲーム性についても武器の切替がワンタッチで可能だったり、魔法を使用しながらの剣での戦闘を行えるなどアクション性と戦略性を併せ持ったやりごたえのあるものだった。操作の方も体感的で、慣れるとストレスなくプレイすることができた。アクションは複雑すぎず、簡単すぎず、バランスが良いと感じた。

ゲームクリア後に、小説版や繋がりのある「ドラッグオンドラグーン」を調べ始めると世界観の壮大さが増す。探求心をそそる作品でもある。

おすすめポイントこんな人は苦手かも。。
  • 壮大なストーリーとキャラクターへの感情移入
  • 特徴あるグラフィックデザインと音楽が奏でる世界観
  • 程よいゲーム性とアクション
  • 物語性よりもとにかくゲーム性を求める
  • 真のエンディングを見るためのハードルが高い
  • 鬱展開は苦手


洗礼されたデザインが奏でる世界観

家族を救う、真っすぐなストーリー

主人公であるニーアが、妹のヨナを救うために壮大な冒険に出る物語。荒廃した未来の地球が舞台となっていて、人類の存亡や過去の経緯といった複雑な要素を含みつつ、ニーアが妹を救うという真っすぐな目的は変わらない。
深い部分を理解しようとする楽しみもあるが、あまり深いことを考えずともメインストーリーは直感的にわかりやすく、深読みせずとも十分に楽しむことができた。

妹のヨナとのさりげない会話が散りばめられており、そこから家族という絆の存在を強く感じることができる。しかし、その家族を救う道のりは、仲間たちとの絆や自己犠牲といった要素を通じて、プレイヤーの感情を巧みに揺さぶる。それらはストーリーの深みを一層引き立てるものだったと思う。

ちゃんぬ
主人公のニーア。冒頭から妹思いなシーン満載だった

独自の個性と背景を持った仲間たち

旅を共にする仲間だが、そんなに多くなく少数精鋭となっていた。一般的なRPGの中では、お気に入りでないキャラをパーティーから外すことがよくありますが、このゲームではそんな事は一切ない。イベントなどで、パーティーから外れるとき以外はずっ~と一緒に戦う事になる。
各キャラクターは、ネタバレになってしまうため多くは語れないのだが、それぞれに独自の個性と背景を持っており、かなり強い印象が残っている。

ちゃんぬ
仲間のカイネ。めちゃくちゃ暴言を言います!でめっちゃ薄着

ストーリーを進めていくと、仲間の過去のエピソードや、初めの方での付箋が回収される場面があったりと、主人公以外のキャラクターについても深い作り込みを感じた。というか、今思うと全員主人公だったのでは?と思うくらい、それぞれの仲間に感情移入していた。
私は、そこまでストーリーで感情移入をあまりせず、ゲーム性を求めるタイプですが、この作品については何故かキャラクターに深い愛着のような感情を持っている。

グラフィックと音楽の統一感

本作は、モノクロの雰囲気を持つグラフィックが特徴的で、登場キャラの髪の色は白だし、服装についても白と黒のカラーリングだ。何かと白と黒が目立つグラフィックになっている。
メニュー画面もモノクロなシックな作りで、ストーリー上も白と黒が深くかかわってくる。全体を含めた統一感からゲームの雰囲気や世界観がにじみ出てくるような印象
アイテムの種類もRPGとしてはそこまで多くなく、わかりやすかった。この点についてもあまりガチャガチャしておらず、シンプルで遊びやすかった。

マップ表示もモノクロな感じ。シンプルで分かりやすいし、世界観にマッチしてる
ちゃんぬ

ゲームのBGMについては、歌詞付きのものが結構多い。ムービーシーンで歌詞付きの音楽が流れるパターンはなんとなく想像できると思うが、本作の場合はマップの移動中でも歌詞付きの音楽が流れる。
だが、世界観とマッチしすぎて全く違和感なくゲーム体験を向上させる大きな要素だと思った。調べてみたところ、BGMは作曲家「岡部啓一」氏が担当しており、音楽での演出にかなり力が入っている作品だったようです。
イベント時のムービーシーンでもキャラクターの感情やその場面を際だてるようなBGMが歌詞付きで流れるので、感情移入度が凄かった。

私自身、デザインや音楽については私自身大して詳しくないですが、メニュー画面からグラフィック、そしてBGMをひっくるめて、統一感があり壮大な世界観や物語に没頭できるデザイン性の高い作品だと思う。

ちゃんぬ
よくあるマップ移動中だが、歌詞付きで雰囲気のいいBGMが流れてます

程よくシンプルなアクションや戦略性

本作だが、リアルタイムでの戦闘やアビリティーの使用を楽しむことができる。剣での攻撃では連打での連撃や押しっぱなしでのモーション、空中切りのエアアクションがあるのだが、そこまでアクションが多くなく適度なバランスだったと思う。
操作で良かった点は、方向キーを押すだけで武器一覧やアイテムが表示されるので、いちいちメニュー画面を開かなくていいのと、武器交換については、方向キーを押しっぱなしにすると、カテゴリー分けされた武器へ瞬時に交換が行える事だ。
戦闘の状況によって、大剣や槍にワンタッチで変更し、臨機応変な戦いを自分なりに行うのが楽しかった。もしも、メニュー画面から武器を選択して切り替える仕組みだった場合、同じ武器をひたすら使う事になっていたと思う。

ちゃんぬ
メニュー画面を開いてアイテムを使用できるが、サブクエなどタブがいっぱいなので、すぐにアイテム欄が開ける仕組みは便利だった。

魔法は、コントローラーのLRなどに配置ができる。その他にも、防御や回避も同じように配置するボタンを決められるのだが、魔法の場合は押しっぱなしの操作があったり、回避の場合は瞬時な操作が必要なため、お気に入りのボタン配置が見つかるまで一定の試行錯誤する期間があったのだが、意外とそれが楽しかった。
また、パリーの概念があり、タイミングよく攻撃をガードすると強力な一撃をかませられる。たんたんと敵を斬り続ける以外にも、魔法と組み合わせた戦術や敵の攻撃からのカウンターができるパリーなどもあり、敵との戦闘はあまり飽きることなく楽しかった。

また、ワードというものがあり、武器や魔法、防御や回避へ特殊効果を付けることができる。攻撃力をアップさせたり、毒や麻痺効果といった物もあるため、戦う敵によってのカスタムが必要になってくるのだが、武器交換がワンタッチで行えるため、武器によって特殊効果で特徴を持たせておくなどの戦略もできる。

武器での攻撃やパリー、魔法の組み合わせやワードと武器交換など、戦略性とアクションのバランスが程よく、こだわろうと思えばこだわれるし、力技やテクニックでゴリゴリいっても進めるので程よかった。
ちなみに、アクションのやり込み要素としては、ストーリー1周目をクリア後からプレイできる「15 Nightmares」というものがあり、ステージ毎に連戦できるものがある。ストーリー上の戦闘よりも難易度が高くやりごたえがあった。

ちゃんぬ
魔法を使用しながら剣での斬りつけができる。武器交換も状況に合わせて即座に切替可能。戦闘はやりごたえあり。

少し気になった点ではあるが、突然横スクロールでの操作になることがある。基本的に3Dで冒険を進めるが、場所によっては完全に2Dでの操作になる。だが、違和感なく2D操作になるため、初めのころは戸惑ったが世界観を崩すことは無かった。
サブクエストも、討伐や栽培、釣りなどのバラエティーがあるが、お使い程度の物が多く、本編に関わるものはほぼ無かった。そのため、サブクエに集中してしまい、本編の話を忘れるといったことは無く、お金が欲しい時やアイテムが必要なときに少しこなすといった丁度いい塩梅であった。

複数のエンディングとクリア後から余韻を残すコンテンツ

周回プレイは必要だが見に行く価値ありのEエンド

ニーアレプリカントの魅力の一つは、緻密に描かれた複数のエンディングが存在することかもしれない。最終的に見られるエンディングであるEエンドが存在するのだが、こちらについては、配信や投稿などで流してはいけないコンテンツらしいので、うっかりアップしてしまわないように注意が必要だ。状況は日々変わって来るかもしれないので、ゲーム配信や動画投稿をしている方は公式サイトをチェックして欲しい。
ただ、そのようなアナウンスをされていると、エンディングの全容が気になり、攻略サイトを参考にすべてのエンディングを見に行ってしまった。
エンディングによっては、もしこの選択をしたらどのようになっていたのだろう?とIFが気になるものもあった。

複数のエンディングをすべて見るためには、物語の中盤からエンディングへと進む部分を繰り返しプレイすることになる。ただ、レベルや武器は引き継がれるため、余計な寄り道をせずプレイすれば、エンディングまでの道のりは2~4時間程度だと思う。
しかし、エンディングごとに条件があり、特定のアイテムが無いと目指すエンディングに辿り着けなかったり、選択肢を間違えて同じエンディングを見る事になってしまったりするため、目的のエンディングへの手順確認は入念に行ったほうがいい。私自身、同じエンディングを3回見ることとなり、Eエンド到達まで、余計な周回をすることになってしまった。

ちゃんぬ
セーブデータ名を入力しなければいけなかったけど、完全に忘れてしまっていたためやり直しになった。。。

大部分が同じストーリーを周回することになるのだが、個人的にはEエンドまで見ておいて良かったな~と思っている。ハッキリ言って私には話が小難しく、ちゃんと理解していない部分はあるのだが、それでも世界観の壮大さや、意外な結末には感動した。旅を共にした仲間たちの思いだったり、行く末だったりを知ることができ、キャラクターへの感情移入が深まりまくった。
ちなみに、Eエンドについては他エンドよりも作り込みが凄いとだけは報告しておきます。

クリア後に深まる世界観の壮大さ

クリア後に知ったのだが、ニーアレプリカントにはゲームのストーリーを元にした小説版ある。中身は見ていないが、軽く調べたところゲーム本編を補完する内容もあるらしい。この点から考えると、ゲームの世界観にハマった人はまだまだ探求の余地がありそうだ。

さらに、本作は「ドラッグオンドラグーン」というゲームとも繋がりがあるようだ。気になって概要やネタバレ等の情報を覗いてしまったのだが、世界観がもっと壮大になった。
ニーアシリーズの世界観に触れたのは本作が初だが、こんなに大きく作り込まれた世界だと思っていなかった。クリア後からも魅力が増すことに感心し、次回作のオートマタやドラッグオンドラグーンもプレイしてみたいなと思わせるような作品だった。

感想まとめ

「ニーアレプリカント」は綿密に描かれたストーリーや世界観が魅力な作品だと思う。中でも作りに作り込まれたEエンドは必見。ただし、個人調べではあるが、このエンディングは録画や配信に制約があるため注意が必要。
複数のエンディングそれぞれに到達するための条件がするため、同じシーンを何度もプレイしなければならないといった面倒な部分あるのは残念なところだ。しかし、私の場合はプレイしない期間が続いた後に久しぶりにプレイを再開し、Eエンドに到達した。そのため、ストーリーを振り返ることができたいい機会でもある。
確かに、最終局面だけ連続でプレイしてしまうとエンディングの体験価値は落ちてしまうと思うのでこの周回プレイ込みで違うエンディングを見るのが正解なのかもしれない。

ゲーム性については、アクションがそこまで複雑ではないけども、簡単すぎるわけでもなくバランスが良いと感じた。特に、武器交換が簡単に行えたり、魔法を自分の好きなボタンへ配置して、斬りつけながらも発動できたりと体感的に操作で来たり、戦闘での立ち回りが結構面白かった。アイテム数もそこまで多くなく、アイテム探しや整理で困ることも無くストレスは無かった。

全体的な物語としても、壮大な世界観と鬱展開な部分もあるが、キャラクターそれぞれの背景や信念、優しさや強さが見え隠れし、涙腺や心が熱くなるシーンが所々にあった。今までプレイしたゲームの中でトップクラスに入るほど感情移入してしまったゲームだと思う。
さらに、ゲームの世界を拡張する小説版や「ドラッグオンドラグーン」との繋がりが存在し、クリア後からも世界観が広がっていく。ニーアシリーズは今作が初めてだが、世界観が思ったより壮大で「ニーアオートマタ」や「ドラッグオンドラグーン」も今後プレイしていく予定だ。

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