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★4 おすすめ ゲームレビュー

バイオハザードHDリマスター レビュー 操作性の悪さと不便さがサバイバルホラーを際だてる

ちゃんぬだるく

Twitchにてゲーム配信をしています。同じゲームをずっとやるよりか、いろんなゲームを一通りクリアしていくのが好きです。

個人的評価
クリア時間27.1時間 ※ジル編、クリス編 両方
プレイ時間27.1時間
発売日2002年3月22日
対応機種PS3
PS4
PS5
Xbox One
Xbox 360
Switch
Steam
プレイ機種Steam
開発元CAPCOM
発売元CAPCOM
個人的ジャンル元祖サバイバルホラー


ゲームの特徴

洋館での謎解きとミステリー、限られた物資で挑む探索、突然ゾンビが現れるドッキリ感、オートセーブがない緊迫感
このような要素が詰まったクラシックなサバイバルホラーゲームだ。

HDリマスターという事で、元祖バイオハザード1と変更点はいくつかあるだろう。しかし、操作性の難点は解消されていない。銃の弾を無駄に使ってしまったり、攻撃を上手く避けられず死んでしまう事も多いだろう。しかし、その操作性の悪さや不便さがより一層サバイバルホラー要素を際だてていると感じた。
グラフィックに少し古さを感じてしまう部分はあるが、現実味のある表現に徹底していると感じた。その中でも、持ち物の制限や探索ルートの模索など、しっかりとゲーム性を見出すこともできる。
バイオハザードの始まりのストーリーでもあるため、バイオハザードシリーズをプレイしていない方にとっては体験価値は高いと思う

ゲーム配信などでは、バイオファンにとっては懐かしい映像だったりプレイヤーが困っていた際にはヒントを与えたくなるだろう。
突如現れるゾンビ、枯渇していく回復アイテムや弾、解き明かされていくミステリーと、見ている側でも緊迫感やホラーを味わえると思う。
そういった意味で、エンタメ性も含んだ作品であると言えるだろう

おすすめポイントこんな人は苦手かも。。
  • クラシックで現実味を追求したサバイバルホラー
  • バイオハザード始まりのストーリー
  • 渋い謎解きとミステリー
  • 操作性の悪いゲームはやだ
  • ビクっ!とするようなドッキリが嫌い


昔懐かしいクラシックなゾンビゲーム

主人公はバイオハザードシリーズではお馴染みのジルとクリス、どちらかを選択できる。
他ナンバリングタイトルでも度々登場する2人だ。
ストーリーとしてはほぼ同じ内容となるが、それぞれアイテムや持てるアイテムの数が違うなど特徴がある。

ゲームの操作としては、完全にカメラが固定されており、ラジコン操作となる。監視カメラ映像に写っているキャラクターをコントローラーで動かすといったイメージだ。
この操作がかなり癖があり、人によっては慣れるまで少し時間がかかるかもしれない。特に、移動の際に突然カメラアングルが変わるため、操作キャラの向いていた方向も突然変わる。ということは、同じ方向キーを押しているとキャラは違う方向へ進んでしまう。ゾンビに襲われている際にこのような現象が起きると操作性の悪さを一層体感できると思う。

ちゃんぬ
カメラアングルが突如変わり、進みたい方向が分からずパニックになったクリス。バイオ1での死因とトップ上位に入ると思う。

しかし、この操作性の悪さがより一層ゾンビと出会った際のパニック感を演出している。私も実際ゾンビにあったらこのようにあたふたして死んでしまうだろう。

エリアの変更時の演出もクラシックなものとなっている。ドアを開けた際に映像が切り替わり、ドアノブを回し開く演出が入る。しかも、ドアを開けた際はこのムービーを飛ばすことはできず、何度もドアの開閉を見ることとなる。サクッと開くわけではなくゆっくりとドアが開いていくので、まあまあ待たされる事になる。ゲームとしてみるとけっこう不便に感じるだろう。
ただ、このドアの開け閉めに緊迫感を感じる。ドアを開けた先にゾンビがいるのかもしれない、一度入ったことのある部屋でも新たにゾンビが侵入しているかもしれない。ドアの開け閉め一つで想像を掻き立てられる。個人的にはホラー感が増すので好きな演出だ。

エリア変更の度に何度もながれるドア開閉演出。ゾンビがいるかもしれないのでちょっと身構えてしまう。
ちゃんぬ

その他、クラシックだなと思う要素はオートセーブではない事だ。
セーブをする際は、タイプライターの前でインクリボンという消費アイテムを使用して行うため、非常に手間のかかる仕様となっている。インクリボンを使い果たしてしまった際は、見つかるまでセーブができない。気軽にセーブしまくっていると、きっと後で後悔することになるだろう。
インクリボンを節約しようと、セーブをケチって進んでいった場合も、死んでしまってやり直しになるリスクもある。プレイヤーが限られたアイテムの中、セーブするかしないかを判断しないといけない。かなり現実味のあるシステムだ。

ちゃんぬ
タイプライターの前でインクリボンを消費してセーブするかしないか迷うクリス

緊迫したリアルなサバイバルホラー

部屋や通路で物資を拾いながらサバイバルをしていくのだが、ゲームでよくあるような敵を倒すとアイテムを落とすといった概念は基本的にない。
また、アイテムを増やしたり、一定時間たつとアイテムが出現するといった要素もない。そのため、入手できるアイテムは完全に限りがある。おそらくストーリー上完全に入手できる個数が決まっている。

特に銃の弾だが、ゾンビが現れたからといって乱射していると一気に枯渇してしまう。しかも、頻繁に拾えるものでもないのだ。
常に、いつどこに弾が入手できるかわからない状況なので、場合によっては銃の弾がないことによりゲームを積んでしまう可能性も否めない。
ちなみに、バイオハザードシリーズによっては敵がアイテムを落とすといった要素を取り入れたものもある。本作はバイオシリーズの中でも弾の枯渇といった要素があるため、ゾンビと戦っていなくても精神的な恐怖も味わえる。

ちゃんぬ
弾が枯渇したためナイフでの戦闘を試みたが、ゾンビに噛まれてしまったクリス

アイテムの所持にも制限がある。洋館の探索を行う際に、万全を期すためにアイテムを余分に持ってしまうと、重要なアイテムを見つけた際に拾うことができない。しかも、持っているアイテムを床に置いたりすることもできない。
物資を預けられるアイテムボックスがあるのだが、頻繁に設置されているわけでもないため、物資を預けるために後戻りしなければならない。床にアイテムを置けないあたりはリアルではないが、持ち物が一杯で見つけたものを持っていけない点について現実に近い作りとなっている。

持ち物が一杯になってしまった。この場合アイテムを見つけたとしても拾うことができない
ちゃんぬ

持ち物に制限があるため、物資を拾うために何度も同じ通路を通る事が多かった。敵であるゾンビだが、同じ場所をさまよっているパターンが多いため倒しておくと繰り返しの移動が楽になる。
この繰り返しの移動を何度か行っていると、攻撃してくるゾンビを見かける機会が少なくなるため、この道はもう安全だと思ってしまう。
しかし、倒れていたゾンビが復活したり、安心しきっているところに新たなゾンビが突如出現したりする。
場合によっては、「バン!」と勢いよくドアが空いたり、大きな効果音がでるため、ビクっとする場面がある。心臓の弱い方は注意して欲しい。私は、1度ジル編をクリアしていたのにもかかわらず、クリス編にて、驚いて体がビクっと動いてしまった。

ゲームの音楽の方も、全体的に暗いもので場所によっては音楽が流れないエリアもある。雨の音や雷の音、風の音など環境音が流れていることが多かった印象
ある程度のゾンビを倒してしまうと、しばらく動いているゾンビを見る機会も減る。そんな中、環境音を聞き、黙々と探索や謎解きをしている最中、突如ゾンビが現れる。
とても緩急が効いているホラーだと思う。

サバイバルの不便さによるゲーム性

プレイしてみて思ったことは、初見殺しが多い。探索ルートやゾンビの配置、謎解きの手順などを覚えながら死んでいき、セーブポイントから前回の教訓を生かし最善を尽くす。そんなゲーム性だと思う。

セーブからやり直しになった際は、自分なりに探索ルートのプランを立て、ゾンビの配置を思い出し、アイテムボックスでの何を持って何を置いていくかの選択に迫られる。この要素が個人的には面白かったところだ。
前回の教訓がある場合は、ある程度目星がついているので、持ち物調整に時間はかからないと思う。だが、まだ探索の経験がない場所へ行くときには非常に持ち物に悩む。
もちろん武器は持っていきたいが、予備の弾や回復アイテムまで持ってしまうとすぐに持ち物が一杯になってしまう。それはそれでいいのだが、あえてナイフ1本と回復アイテムのみをもって特攻し、物資やキーアイテムを命がけで入手し、弾の節約をするという選択肢もある。

減っていく物資や操作性の悪さも含め、この不便さにゲーム性があると感じた。

ちなみに、アイテムボックスの使用も不便だ。アイテムのソート機能がないのと、極めつけは弾など個数でまとめられるものが自動でまとまったりしない。
適当にアイテムボックスに物資を入れてしまうと、まあまあごちゃごちゃになる。不便ではあるが、これが現実に近く、リアルなサバイバルホラーの演出の一部だったのかもしれない。

ちゃんぬ
持ち物を考え中。この場面が一番楽しかったりもする。ちなみにアイテムボックス内はカテゴリー分けして並べなおした。

エンディングの方だが、ジル編、クリス編とあるのだが、その他にストーリー上である手順を踏んだか踏まなかったかで変わる。
しかも、その手順を踏まずにストーリーを進めてしまうと後戻りできず後からエンディングを変えることはできない。
攻略サイトなどを見ないでプレイした場合、すべてのエンディングを見るために何度か初めからプレイすることになるだろう。
ゲームの難易度やストーリークリア後に新たな要素を追加で含んだ隠しモードも存在するため、同じルートは通るがゲーム性を向上させたうえでプレイできる良い仕組みになっている。

感想まとめ

本作だが、進みたい方向へ上手くすすめない操作性の悪さや、アイテムボックスでアイテムをソートできないなどのシステムの古さは感じるが、徹底してサバイバルホラーのリアルさを表現した体験価値の高い作品だと思った。
頻繁にゾンビが大量に出てくるような演出はなく、静かに探索を続けていて突如ゾンビが現れてビクっとするホラーは好みがわかれる部分かもしれないが、銃を撃ってバンバン敵を倒していくゲームとは違った素朴で奥深いようなゲーム性がある。

コントローラーでの激しい操作や反射神経を使ったアクションは無いため、ゲーム配信などで雑談しながらじっくりやるのもいいかもしれない。
やはりリメイクされるだけあって、ザ・サバイバルホラーと言える作品だと思う。

 

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